GMでは今年第三四半期の収益が4億2500万ドルとなり、昨年同期の8億0400万ドルの損失からくらべると飛躍的な回復基調となった。
ところが、その内容を見ると、収益の大半はロ−ン債券その他の金融ビジネスから来るもので、肝心の自動車の売り上げ益のみを見ると、わずか3400万ドルにとどまっている。昨年には自動車販売益が3億6800万ドルだったから、メインビジネスだけを見れば減収だ。
こうなった理由は、なんといっても昨年から続くインセンティブ競争と、ドル高基調の為替。GMが自動車販売全体から得る粗利益は350億ドルにものぼるが、純益として残るのは3400万ドルにすぎない。一方でGM関連のローンなどを扱うGMACの業績は順調で、利益も6億3000万ドル。まるでGM銀行の子会社として自動車メーカーが存在しているような数字となった。