茨城県警は6日、走行中のクルマから21歳の女性を振り落として重傷を負わせたとして、今年8月下旬に道路交通法違反(無免許および酒気帯び運転)で逮捕・起訴されている21歳の男を傷害容疑で再逮捕したことを明らかにした。男は容疑を完全否定している。
茨城県警・つくば中央署の調べによると、この事件は今年8月11日に発生している。同日の午前2時30分ごろ、つくば市赤塚付近の国道354号線を走行していたクルマから女性が転落。路上に投げ出された際に頭を強打した。女性は病院に搬送されたが意識不明の重体で、現在も意識が回復していない。
目撃者の話によると、女性はこのクルマのドア付近にしがみついており、クルマは蛇行しながら猛スピードで走っていたこともわかった。
警察では悪質な傷害事件と断定し、逃げたクルマの行方を追っていたが、その数時間後の午前5時ごろ、千葉県我孫子市内の市道で物損事故を起こし、道交法違反(無免許および酒気帯び運転)で逮捕された男の乗っていたクルマが目撃情報のものとほぼ一致していることがわかった。
その後の調べでこの男が被害者と高校時代に同級生だったことがわかり、さらには事件発生直前までつくば市内のカラオケ店で一緒にいたこともわかった。車体からは被害者の指紋も発見されたが、男は「酒に酔っていたから何があったのかわからない」と言い逃れを続けていた。
警察では「何らかの原因で口論となり、クルマで逃げようとした男を被害者が追跡する途上で事件が発生したことは間違いない」として男を再逮捕した。今後は事件に至る経緯などを調べていく方針だ。