気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年9月17日付
●支店長ら3人死亡、41人けが、名古屋ろう城、仕事でトラブル(読売・1面)
●日産ゴーン社長「夏休み心からリラックス」(読売・8面)
●西武線脱線、トラックと衝突、22万人に影響(読売・38面)
●バス運転中の飲酒防止、乗車後もアルコール検査(読売・38面)
●道路公団総裁、また民営化委欠席…委員は反発(読売・38面)
●民主公約、道路公団廃止も(毎日・1面)
●マツダ・井巻久一社長インタビュー、「アクセラ」世界で25万台販売、欧州車との競合に自信(毎日・8面)
●ホンダが中国で小型車生産開始(毎日・8面)
●みずほなど日産ディーゼル支援、債務株式化軸に1000億円(日経・1面)
●乗用車エンジン、スズキ、中国で生産(日経・1面)
●コクヨ、トヨタの物流方式を導入、豊田自動織機と管理会社(日経・12面)
●阪神特集・星野監督は球界のゴーン?(日経・32面)
ひとくちコメント
ドカーンという爆発音にビルが炎上、まるで爆弾テロ事件のような光景だった。「支店長ら3人死亡、41人けが、名古屋ろう城、仕事でトラブル」。きょうの朝日をはじめ、毎日、読売、産経の4紙が名古屋の運送会社籠事件を1面トップで掲載。そんななか、日経はみずほコーポレート銀行などが日産ディーゼル工業を支援するという記事を1面トップで取り上げている。
記事によると、日産ディーゼルの経営テコ入れのため、主力取引銀行のみずほなどが総額約1000億円の金融支援をする方向で検討に入ったという。債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)を軸に9月末にも実施する模様。この支援で3900億円にのぼる債務の約25%を削減するというものだ。
トラック業界は排ガス規制前の特需に一息吐いているが、一巡したら現在の4社体制では生き残れない。このため、負の遺産を軽くして、将来の再編などに備えるというものだが、その支援を主力銀行に押しつけて筆頭株主の日産自動車のゴーン社長がソッポを向いているのも気がかりである。