北海道警は1日、函館市交通局が運行する路面電車1両について、パトカーと同じく白と黒のツートンカラーに塗り分けた「パトカー電車」の運行を同日から開始したことを明らかにした。行き先表示幕を掲出する車両上部を赤色灯をイメージした赤にするなど、同局の協力を得た上で細かい部分まで再現した。
これは今年10月から函館市で開催する「路面電車サミット」に合わせたもの。このイベントに合わせ、函館市交通局が変わり種電車の運行を企画していたが、これを知った道警が「パトカー模様にしてみてはどうか」と強くアピール。
塗装費や広告費用を道警の函館方面本部と市交通局で分担することで実現している。同様の電車は愛知県で名古屋鉄道が運行しているが、路面電車がパトカー模様になるのは全国でもこれが初めて。
電車の側面には「防犯は日ごと家ごと地域ごと」、「試されるあなたの運転この大地」など、交通安全や暴力追放を呼びかけるスローガンも掲げられており、アピール性は必要充分。道警としては「安心して歩ける函館を一般市民だけではなく、観光客にもアピールできる」としている。
他の車両と同様に1日あたり8往復運行する予定で、ダイヤはその日ごとに変わるという。