国土交通省は、首都高で実験中の排ガス浄化装置の実用化にほぼメドをつけた。97年から開発に取り組んでいるもので、排ガス中の二酸化窒素と浮遊粒子状物質をフィルターで吸収(吸着するタイプもある)し、再生工場でアンモニアやバクテリア作用により有害物質を無害化する。
湾岸線の空港北トンネルに吸収タイプと吸着タイプを設置して運転したところ、浄化性能や耐久性などが設計目標をほぼクリアした。今後は、フィルターの小型化や長寿命化を進め、来年度以降、首都高速道路公団や阪神高速道路公団が主要トンネルなどに設置する方針だ。
同装置は1時間当たり8万立方mの排ガスを処理し、二酸化窒素と粒子状物質を8割以上、除去する性能を持つ。