ノーヘル少女を15分間、11kmに渡って追跡

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25日未明、鹿児島県鹿屋市内で16歳の少女が運転する原付バイクが一時停止を無視して交差点に進入し、38歳の男性が運転する軽自動車と出会い頭に衝突する事故が起きた。

原付バイクは衝突した際に転倒し、乗っていた少女は路面に投げ出されて頭を打ったが、ヘルメットを着用していたなかったために意識不明の重体となっている。原付バイクは鹿屋署・地域課のパトカーが約11kmに渡って追跡を行っており、事故当時も少女は逃走を続けていたとみられる。

鹿児島県警・鹿屋署の調べにるよと、25日の午前3時ごろ、他の窃盗事件の発生通報を受けて現場に急行していた同署地域課のパトカーが、ヘルメットを着用せず、40km/h程度の速度で信号無視をしながら走り続ける不審な原付バイクを発見。この事件の容疑者である可能性も高いとして、サイレンと赤色灯を使用した状態で追跡を開始した。

途中、パトカーからは前方を走るバイクに対して停止命令も行ったが、バイクはこれを無視するように信号無視を続けながら逃走を続けた。パトカーは約15分間、距離にして11kmを追跡したが、バイクは午前3時20分ごろ、鹿屋市田崎町の県道交差点に差し掛かった際に交差側道路から進入してきた軽自動車と出会い頭衝突した。

軽自動車はバイクの側面にヒットする形となり、バイクは衝突直後に転倒。乗っていた運転者が路上に投げ出された。

パトカーは事故直後に追いついたが、原付バイクを運転していた16歳の少女は頭から血を流して倒れており、病院に収容されたが頭部強打などが原因で意識不明の重体となっている。

事故当時、現場の交差点は点滅信号となっており、原付バイク側は赤色点滅(一時停止義務あり)、軽自動車側が黄色点滅(注意進行)だった。警察では原付バイクが一時停止を怠ったものとみて、軽自動車の運転手から事故当時の状況について話を聞いている。

警察では「途中で停止命令も行っており、追跡も制限速度以下で行っている。追跡に無理はなく、正当な職務遂行の一環だったと考える」と、追跡の正当性を強調している。「追跡時間が長かったのは、窃盗容疑者ではないかという疑いもあったから」ともしており、警察としても追跡を断念できない理由がこのあたりにあったことを匂わしている。

《石田真一》

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