警視庁は10日、東京都中央区銀座付近の路上を駐車場代わりにし、客やホステスから月極の代金を取っていた「ポーター」と呼ばれる男2人を自動車保管場所法違反の疑いで逮捕したことを明らかにした。男に違法駐車を依頼していた店の関係者6人も同容疑で書類送検されている。
警視庁・交通捜査課、同・築地署の調べによると、今回逮捕された2人の男は今年3月26日から5月21日までの間、中央区銀座8丁目付近の路上に自分が勤務する高級クラブの客やホステスのクルマを置き、駐車場代わりに使っていた疑いが持たれている。
2人は「ポーター」と呼ばれるクルマ番で、路上に駐車しつつも位置を頻繁に入れ替えるなどして、駐車違反の取り締まりから逃れていた。2人にクルマの駐車と見張りを依頼するホステスからは、月極料と称して1台あたり5〜9万円を徴収していた。
銀座付近ではこうしたポーターによる違法駐車により、渋滞が激しくなる傾向にあり、警視庁では今年2月から取り締まりを強化。ビルの屋上からビデオカメラで撮影するなどして、違法駐車の証拠を押さえてきた。逮捕された2人は少なくとも40回の違法駐車を繰り返していることが確認されたという。
一連の逮捕者はこれで17人となったが、銀座には100人近いポーターが存在すると言われており、まだまだ氷山の一角でしかない。