熊本県警は21日、82歳の男性から現金19万円入りのバッグをひったくろうとした際、この男性を転倒させるなどして負傷させた71歳の女を強盗致傷容疑で逮捕したことを明らかにした。容疑についても全面的に認めているという。
熊本県警・熊本東署の調べによると、事件が起きたのは20日の午後3時ごろだという。熊本市帯山4丁目付近の路上を82歳の男性が自転車で走っていたところ、後から接近してきた原付バイクに乗った人物が前かごに入っていた現金19万円と通帳、印鑑が入ったバッグをひったくろうとした。
男性はバッグを取られまいとしてももみ合いになったが、自転車ごと転倒。結局バイクの人物はバッグを奪い取り、その場から逃走した。男性は全治10日間の軽傷を負っている。
警察では強盗致傷事件として捜査していたが、複数の目撃者がバイクのナンバーを目撃しており、その結果としてバイクの所有者である71歳の女が捜査線上に浮上した。警察では当初任意で事情を聞いていたが、この女が「借金返済に困ってやった」と容疑を認める供述を行ったため、強盗致傷容疑で逮捕した。
被害に遭った男性は現金を引き出した銀行からわずか300mの地点で襲われており、このことから女は銀行近くであらかじめ自分でも襲撃可能なターゲットを見定めていた可能性もあるとして、今後も厳しく取り調べていく方針。