認可を取るのが面倒で---過積載を命じた運行管理者を逮捕

大阪府警は9日、本来は警察や道路管理者の許可を取って輸送する必要がある鋼板を、部下のトラック運転手に命じて無許可で輸送させていたとして、運送会社で運行管理者を務める29歳の男を道路交通法違反(過積載命令)の疑いで逮捕した。

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大阪府警は9日、本来は警察や道路管理者の許可を取って輸送する必要がある鋼板を、部下のトラック運転手に命じて無許可で輸送させていたとして、運送会社で運行管理者を務める29歳の男を道路交通法違反(過積載命令)の疑いで逮捕したことを明らかにした。積載制限幅をオーバーした鋼板を運んだトラックのドライバーが事故を起こしたことで発覚したという。

大阪府警・交通捜査課、同・此花署の調べによると、発端となった事故は5月19日の未明に発生している。同日の午前4時35分ごろ、大阪市此花区伝法4丁目付近の国道43号線で、走行中のトラックが運転を誤って道路左側の防音壁に接触。この際、搭載していた鋼板3枚が約12m渡って防音壁の一部を切り裂くようにして破壊。壁の一部は10m下の市道に落下するなどの被害を出した。

問題のトラックは車幅(2.5m)を大幅に超える縦横共に3.9mの鋼板を搭載しており、必要とされる警察や道路管理者への通行許可も取っていないことがわかった。警察ではトラックを運転していた37歳の男を道交法違反(過積載)容疑で逮捕したが、輸送を命じたのはこの運転手が勤務する会社であることから、会社内部の捜査も実施していた。

この結果、この運送会社に勤務し、75台のトラックの配車を担当する29歳の運行管理者の男が逮捕されたトラック運転手に対して鋼板の輸送を命じていたことが判明。警察ではこの男に対しての事情聴取を行っていた。

その結果、男は「今年に入ってから20回程度は同様の大きさの鋼板を輸送させていた」と供述したため、トラック運転手に過積載を命じていたことの裏付けは取れたとして道交法違反(過積載命令)の容疑で逮捕した。

また、輸送に必要な許可は「認可までに時間が掛かるから」という理由で全く取っていないこともわかり、これについて会社ぐるみの犯行であった可能性も濃いとして、引き続き会社内部の調べも進めていくとしている。

こうした長大貨物の輸送については、通過する経路にある警察や道路管理者の許可を取った上、交通量の少ない時間帯に行なう必要がある。しかし、認可までには通常1〜3カ月という長い時間を要することから、この運送会社ではそれを嫌い、無許可輸送に踏み切っていた可能性が高い。

警察では過去の認可状況も並行して調べていく方針で、この会社がいつから認可を申請しなくなったかについても特定を急ぐ。
《石田真一》

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