警官だからこそ道交法は遵守せよ---職務中の事故で実刑判決

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勤務交代のために自分が所属する警察署に戻る途中、制限速度を大幅に超える速度超過状態でクルマを走らせた際に他車と正面衝突する死亡事故を起こし、危険運転致死罪に問われた静岡県警の元巡査に対する判決公判が3日、静岡地裁浜松支部で開かれた。裁判長は被告の元巡査に対して懲役3年10カ月の実刑判決を言い渡している。

問題の事故は今年2月20日に発生している。勤務交代のために静岡県警・掛川署に戻ろうとしていた同署所属の20歳の巡査(当時)が遅刻しそうになったことから、大東町内の県道を100km/hを越える速度で走行。途中でカーブを逸脱し、対向車線を走っていたクルマと正面衝突するという事故を起こした。

対向車を運転していた62歳の男性は全身を強く打つなどして死亡。巡査は業務上過失致死容疑で逮捕されたが、後に著しい速度超過による事故だったことが判明。職務中に起こした事故であるということも考慮され、容疑が危険運転致死に切り替えられた。

巡査は危険運転致死罪で起訴されたことを受け、警察を依願退職している。公判開始後も被告の元巡査は起訴事実を全面的に認めたため、裁判はスピード進行されていた。

3日の判決公判で静岡地裁浜松支部の奥林潔裁判長は「道路交通法を遵守する立場にある警察官でありながら、遅刻するかもしれないという身勝手な行為で安易に速度超過を行い、死亡事故を引き起こしたことは一般人よりも強い非難を受けることは免れない」と指摘。

検察側の求刑は5年だったが、退職していることなどを斟酌し、懲役3年10カ月の実刑判決を言い渡した。被告側は争う姿勢を見せていないため、この判決が確定するものと思われる。

現職警察官が職務中に死亡事故を起こしたために危険運転罪で起訴され、判決を受けるケースは今回が初めてとなる。
《石田真一》

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