止まらない----高齢者ドライバーのペダル踏み間違えで5人死傷

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29日朝、秋田県本荘市で71歳の男が運転するクルマが暴走し、後方を歩いていた75歳の女性をはね、さらに他のクルマに衝突して停止するという事故が起きた。警察では後方確認を怠った上、操作もミスした可能性があるとして、業務上過失致死傷の疑いでこの男性から事情を聞いている。

秋田県警・本荘署の調べによると、事故が起きたのは29日の午前8時ごろだという。本荘市出戸町にある本荘市民体育館の玄関前に止まっていたクルマが突然後退。このクルマの後方を玄関に向かって歩いていた75歳の女性をはねた。クルマは女性に衝突した後も後退を続け、別の乗用車にぶつかってようやく止まった。

この事故でクルマにはねられた女性が収容先の病院で事故発生から1時間30分後に死亡している。死因は頭がい骨骨折と脳挫傷だった。また、ぶつけられたクルマから降りる寸前だった82歳の女性が背骨を折って重傷。75歳の女性も左手の小指を折る重傷を負った。ぶつかってきた側のクルマに乗っていた2人も軽いケガを負っている。

警察ではクルマを運転していた71歳の男から業務上過失致死傷の疑いで事情を聞いているが、男は警察の取り調べに対して「玄関前に止まっていた他のクルマが邪魔だったために後退しようと思った。何かに当たったような音がしたのでブレーキを踏んだが、その後クルマが止まらなくなった」と話しているという。

警察では男が後方確認を怠ったままバックしたために女性をはね、その後のパニックでアクセルとブレーキを踏み間違えたことが事故の原因とみている。

《石田真一》

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