【新聞ウォッチ】SARS被害拡大、松下電器の北京工場を直撃

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2003年5月21日付

●SARS、松下の北京2工場停止、中国社員5人感染、操業を一部移管(朝日・1、3面)

●日産、合弁で台湾に新会社、中国事業を支援(朝日・10面)

●三菱自動車、中国増産計画を正式発表(朝日・10面)

●スズキ、売上高が初の2兆円台(毎日・8面)

●トヨタ、欧州で増産へ、50万から61万台に高める(毎日・8面)

●トヨタ、愛・地球博の出展構想、技術の粋運ぶ未来カーなど発表(東京・8面)

●トヨタ、パトカーを含む「クラウン」72万台(東京・26面)

●ホンダ、自動ブレーキで追突事故を回避、新型セダンに搭載(日経・13面)

ひとくちコメント

SARS感染の被害が中国に進出している日系企業の工場までを直撃し始めた。松下電器産業が中国・北京市に持つカラーテレビ用ブラウン管と蛍光ランプの2工場で、中国人男性従業員5人がSARSに感染し、17日から操業を停止しているという。きょうの朝日と日経が1面トップ、他の各紙も1面や経済面で大きく報じている。

SARSの発生でこれまでNTTデータの北京事務所の社員が感染したほか、台湾の高島屋ではテナント従業員が感染し、店舗営業を自粛するケースはあったが、日系企業の中国工場が操業停止に追い込まれたのは初めてという。松下では中国工場での生産の一部をマレーシアに移管してリスクを最小限に食い止める意向。

だが、中国生産が全体の7割を超える船井電機の場合でも「移管させるには最低3カ月が必要」(船井哲良社長)と判断しているように、生産体制を急に他国に切り替えるのは至難の業。中国や台湾で現地生産するで日本の自動車各社も“対岸の火事”では済まされなくなってきた。

《福田俊之》

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