真実はどこにある? ひき逃げ事故で被害者と加害者が猛バトル

自動車 社会 社会

香川県警は7日、野犬へのエサやりを巡って口論となった男性をクルマではねて逃走したとして44歳の男を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)で逮捕したことを明らかにした。男は被害を受けた男性と口論になったことは認めたが、ひき逃げ容疑については否認しているという。

香川県警・高松北署の調べによると、事件が起きたのは7日の午前5時10分ごろという。高松市屋島西町付近の県道にクルマを止め、近くの山に住みつく野犬数十匹に男がエサを与えていたところ、近所に住む42歳の男性が「エサをやるから犬が増える」と苦情を言った。ところが男がこれ無視するようにエサをやり続けたため、口論に発展した。

男はエサをやり終わるとクルマで帰宅しようとしたが、男性は「まだ話が終わっていない、帰るな」とクルマの前に立ちはだかった。男性は構わずに走り出そうとしたが、窓枠に男性がしがみつく素振りを見せたために一旦停止。その後に現場から走り去ったという。

警察によると両者の主張はここから大きな食い違いをみせる。被害者の男性はクルマの窓枠にしがみついたが、男がクルマを急発進させたことで転倒。後輪に足などをひかれてケガを負ったと主張。逮捕された男は警察の取り調べに対して被害者と口論になったことは認めたが、ひき逃げについては「クルマの前に出てくるので危険だと思ったが、後輪でひいたという実感はない。重傷になるケガなら相当の衝撃があるはず」と、真っ向から対する供述を行っている。

この男性は数年前から野犬にエサをやり続けており、被害を受けた男性以外の近隣住民とも数度のトラブルになっていたとされる。警察では被害者が男のクルマのナンバーを正確に話しており、逮捕された男もその場に居合わせて口論したことを認めていることから、当日何らかのトラブルが起きたのは事実だが、事故の状況についてはさらに詳しく調べを進める必要があるとしている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース