手話で恐喝---脅して賠償金を騙し取る

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警視庁は24日、実際には支払っていないにも関わらず「お宅の息子が交通事故を起こして賠償金を肩代わりした、その分を払え」と“手話”で脅迫を行っていた22歳の男ら4人を恐喝容疑で逮捕したことを明らかにした。4人はいずれもろうあ者で、警察では手話での脅迫を文書による脅迫と同等のものと見なして逮捕に踏み切った。

警視庁・立川署の調べによると、この4人と友人の男性がレンタカーを借りて旅行中、3度の接触事故を起こしたことに着目し、カネを脅し取れないものかと画策。今年2月20日の深夜、4人でこの友人宅を訪れ、両親に対して「事故の賠償金として515万円を立て替えて支払った。親がその面倒を見てくれないと困る。今すぐ払え」などと手話で脅迫。翌日の未明まで6時間ほど居座り続け、498万円を騙し取った疑いが持たれている。事故は実際に発生していたが、損害賠償についてはレンタカー会社の契約する保険会社が代行して行っており、この4人が立て替えたという事実は存在しなかった。

脅した4人と、ターゲットにされた友人男性ともにろうあ者で、友人男性の親にカネを払うように求める脅迫も手話で行われた。恐喝に関しては「害悪告知は言葉だけでなく、文書や動作による告知も含み、そのいずれかが行われていれば恐喝は成立する」という最高裁の決定が1958年(昭和33年)に出されており、手話による告知でも脅迫になりうるという判断はこれを基にしている。

警視庁では「特異なケース」としており、容疑者に対しての取り調べも手話と筆談の両方で行っていく方針だという。
《石田真一》

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