最近は珍走団って言うらしいよ---女の子にもてたいなら族を抜けな、と警察

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福岡県警は21日、福岡県内で最も暴走族の活動が目立ち、管轄内を拠点とする暴走族グループも数多い西署(福岡市西部の西区、早良区、城南区が管轄エリア)が暴走族追放を呼びかけるポスターを製作したことを明らかにした。地元自治体と連携し、学校などに配布することはもちろん、コンビニエンスストアやゲームセンターなどへの貼付けも要請していくという。

このポスターは福岡県警の西署、その管轄エリアである福岡市西区、早良区、城南区の各区役所が共同で1000部(同じ内容のチラシは1万部)製作したもの。福岡市のベッドタウンとして機能しているこの3区では少年犯罪が多発。その象徴的なものともいえる暴走族グループは西署が活動を把握しているだけで12グループあり、約200人のメンバーが活動していると言われている。これらのグループは暴走活動はもちろん、メンバー同士によるひったくりなどの刑法犯罪や、縄張り争いを目的としたグループ同士の抗争事件など、最近ではそのトラブルも顕著になってきた。

福岡県警は暴走族追放を掲げ、様々な取り組みを進めてきたが、最大勢力がある西署内での撲滅運動を進めていくことが不可欠と判断。地域と連携した対策を行うこととなった。

今回製作したポスターはその第一弾。その活動がマンガなどによって美化されやすい暴走族を「格好悪いものの象徴」として見せ付けるため、暴走行為などで逮捕されたメンバーに「どういう言葉で言われるのが辛いか」という内容の聞き取り調査を実施。これまでの暴走族追放運動で頻繁に使われてきた頭ごなしのスローガンを止め、聞き取り調査の結果から浮上した“言われたくない言葉”を列挙している。

例えば「暴走族はダサーイ」、「今どき時代遅れだよね」、「最近は珍走団って言うらしいよ」などという言葉を使っており、言葉だけではなく「こういう人から言われると特に辛い」という質問で上位にあった女子高校生の話し言葉をイメージしているという。警察では「女の子にもてたいから暴走族に入る」という従来の流れを「女の子にもてたいから暴走族を抜ける」という風潮にできれば、暴走族に入ろうという若者が減るのではないかと予測しているようだ。

《石田真一》

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