“話のわかるオヤジ”を逮捕---暴走族様御用達のバイク店

自動車 社会 社会

愛知県警は16日、暴走族のメンバーが盗んだバイクを安価で買い取り、自分が経営する店で別の暴走族メンバーに転売していた50歳の中古オートバイ販売業者を盗品等有償譲り受けの容疑で逮捕したことを明らかにした。

愛知県警・非行集団対策課、同・豊川署の調べによると、この男が経営する店は豊川市近辺を拠点に活動する暴走族の間では「バイクや部品を購入してくれるとして知られており、2001年10月には顔見知りの暴走族メンバーの少年が「買い取ってほしい」と店に持ち込んできた原付バイク(時価3万円相当)を盗品だと気付きながら2万円で購入した疑いがあるとされている。バイクだけでなく、パーツの売買も行っていたとみられ、足のつきやすいものは部品にバラした状態で買い取っていたらしい。

また、こうした闇ルートで仕入れた商品は様々な追加パーツを装着した上で「暴走用バイク」として仕立て上げ、持ち込んできたグループとは別のグループの持ち込んだメンバーに販売。こうした方法で仕入れたバイクを流通させ、警察からの摘発を逃れようとしていた。

愛知県では暴走族メンバーに対しては「バイクを売らない」ということが徹底されつつあるが、今回逮捕された男はそれには従わず、暴走族の中では「話のわかるオヤジ」として親しまれていたという。暴走族からの盗品買い受けが発覚し、中古バイク業者が摘発されるのは全国でも珍しいが、愛知県警では「暴走族撲滅を目指すためには、こうした違法な行為も根絶していかなくてはならない」としている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース