【ITカーナビで駐車場案内】さまようドライバーは確実に減る---VICSとのちがい

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【ITカーナビで駐車場案内】さまようドライバーは確実に減る---VICSとのちがい
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駐車場案内板は目的地までの近くに来ないと情報がわからず、大規模駐車場しか案内されないため、裏通りのコインパーキングには空きが目立つことも多い。そして実はこれが繁華街の渋滞に拍車を掛けているという。

「わかりやすい場所にある大規模な駐車場にクルマが集中することで順番待ち渋滞が生じます。また、我々は“さまよい型”と呼んでいますが、その街に不慣れなクルマが駐車場を求めて右往左往することで、新たな渋滞が起きる。さらには駐車場の入口を探すということのみに集中し、注意散漫になるので交通事故を誘発する危険性も高い」と指摘するのは、東京都駐車場公社とともに今回の社会実験を進めるパシフィックコンサルタンツの荒田光さん。これらの問題を解決するために、情報取得型カーナビと連携させた駐車場案内は非常に有利に働くという。

「カーナビですから経路誘導機能はありますし、またVICS提供の情報と最大の相違点は駐車場の入口位置そのものを地図上に表示することができるという点です。VICSは平均的な位置のみですが、今回の場合は駐車場の入口ごとに固有のIDを与え、位置情報とリンクさせることで完全な誘導を可能としました。コインパーキングの会社とタイアップしているため、従来は知ることができなかった小規模な駐車場の表示や、料金が安い駐車場を探すことができる。目的地により近い場所を案内することも、今まで知られてなかった穴場を案内することも可能ですし、カーナビが誘導してくれるのでさまよい型は確実に減ります。駐車場探しを断念して路上駐車する人も多かったことがわかっていますが、これも減らせます」と自信を見せる。

意外に知られていないのだが、VICSによる駐車場案内は都内の場合3地域(新宿、羽田空港、八王子)に限られている。しかも、限られた送信容量(50KB)の中で渋滞情報が優先されるために駐車場の満空情報は間引かれたり、送信されないこともある。そういった意味では情報伝達手段がありながら、まったく活かされていない。結局は目的地まで出向き、案内板の表示を見つつ、不慣れな道をウロウロするしかなかったという現状を打破する力がこのシステムには隠されている。

《石田真一》

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