不手際を隠蔽するために書類を偽造---警部補を書類送検

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埼玉県警は6日、ひったくり事件の証拠品として押収した原付バイクを手違いから処分し、同事件によって窃盗罪で有罪判決を受けた男に代替品を弁償していたことを明らかにした。手違いによる処分が発覚しないよう、男に返したとする書類も偽造していた。県警監察課では関与した3人の警察官を近く処分する方針。

埼玉県警監察課の調べによると、今回不正が発覚したのは越谷署の刑事一課で係長職にある警部補と、同課の課長ら合わせて3人。

昨年10月、越谷市内で原付バイクを使ってひったくりしようとした男を同署員が逮捕。犯行の際に使用していたバイクを越谷署が証拠資料として押収した。ところが手違いから12月末までに誤って廃棄処分をしてしまった。

ひったくり事件で起訴され、有罪となった男は証拠品として押収されていたバイクの返還を要求。しかし、現物はすでに廃棄処分されてしまっていたため、3人で現金を出し合い、別のバイクを購入して男に返したという。この際、書類上は元のバイクを返したことにしており、その後に男から遺失届けが入ったように見せかける書類を作成していた。

監察課では書類を偽造した行為が不正にあたると判断。6日までにこの警部補を虚偽公文書作成容疑で書類送検するとともに、近日中に懲戒処分を実施するという。

《石田真一》

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