4日午後、愛知県春日井市内のJR中央本線にある踏切で、82歳の女性が乗った電動車いす(シニアカー)が動けなくなり、助けを求めているのを通りがかった72歳の男性が聞きつけた。すでに遮断機が下りていたが男性は女性を抱きかかえるようにして救助したが、その直後に列車が通過。シニアカーは大破したという。2人は幸いにも無傷だった。
愛知県警・春日井署の調べによると、事故が起きたのは4日の午後4時20分ごろだったという。春日井市玉野町のJR中央本線・高蔵寺〜定光寺間の踏切で82歳の女性が乗ったシニアカーが身動きできなくなっている様子を、たまたま現場を通りがかった72歳の男性が発見した。
シニアカーは駆動輪が踏切の渡り板と線路の間に挟まり、身動きが取れなくなっていた。女性が脱出しようとモーターのスイッチを入れっ放しにしていたためか、モーターに負荷がかかり、男性が発見した時点では動かすことすらできなくなっていた。このため男性は女性を抱きかかえるようにして踏切から外に出た。男性が女性の元に駆けつけた段階ですでに警報機は鳴り出しており、救助は間一髪。列車の通過は女性を抱きかかえた男性が踏切外に出た直後で、シニアカーは列車と衝突して大破している。
警察とJR東海では「運が良かったとしか言えないが、こういった場合には踏切に備え付けられた列車非常停止装置のボタンを最初に押してほしい」とコメントしている。