スズキは15日、2003年3月期の中間連結決算を発表した。インドのマルチ・ウドヨグ社が連結対象となったことや、国内外の販売が好調だった結果、売上高は上半期として初めて1兆円を超えた。
今中間期の売上高は、前年同期にくらべ18.5%増の1兆323億円と過去最高となった。原価低減努力や、為替差益により営業利益も同21.1%の379億円と、大幅な増加となった。純利益は、マルチ社の経営権を取得したことによるインド政府への「上納金」を特別損失として一括処理したため、前中間期にくらべ8.4%減の102億円となった。
スズキの今年度上期は、軽自動車や二輪など国内の販売が好調だったことや、海外でも北米、欧州、アジアといった各地域で売上、営業利益を伸ばした。好決算のなかで、唯一、気がかりなのは、年間6万台の目標を掲げている国内での小型乗用車販売。上期は前年同期にくらべ5.1%減の2万4000台にとどまった。目標必達のため、スズキは主力車『スイフト』を79万円に大幅値下げしている。これをテコに下期は拡販攻勢に出る模様だ。
●株式市場のチェック漏れはありませんか。メールマガジン「デイリーニュースランキング」では、毎日、自動車業界の株価の動向をウォッチングしています。ぜひ読者登録を。---