【東京ショー2002速報】深夜未明の住宅地を完全攻略---いすゞ『エルフ』

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今回のショーでトラックメーカー各社が発表した次世代のハイブリッドトラックはいずれもパラレルハイブリッド方式を採用している。発進時や加速時にエンジンの動力だけでなく、モーターのアシストを得るというものだが、あくまでモーターは補助動力でしかない。

ところが1台だけモーターをメイン動力として使えるトラックがある。いすゞ『エルフ・ハイブリッド』がそれだ。限界距離2kmと非常に限定的ではあるが、2トンのフル積載状態でモーターのみを動力として走ることができる。

いすゞでトラックのパワートレインの先行技術開発を手がける栗田茂明さんは「このクルマの性格上、無音に近い状態で走ることが要求されるシチュエーションがあるから」と、このシステムを組み入れた経緯を説明する。

「このクルマは他社と同様にコンビニエンスストアへの配送用として販売することを視野に入れています。深夜や早朝に配送する場合、トラックのエンジン音は昼間以上に響きますし、それを気にする人も多い。住宅地の中にある店の場合、音がうるさいというクレームが店に寄せられることも珍しくない。だけどこのトラックの場合、運転席横の“EVボタン”を押すことでエンジンが完全に止まる。幹線道から離れた住宅地を行く瞬間だけ音の無い電気自動車になる。フル積載時、バッテリーは2km程度で使い果たしますが、限定的な使用ですからそれで充分。必要なら90秒程度エンジンを動かすだけでチャージできます」と栗田さん。

技術追求だけでなく、営業面でのアドバンテージも考える。いすゞがこのトラックにかける意気込みの大きさがこの点からも感じられる。

《石田真一》

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