気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年10月22日付
●トラック業界苦境浮き彫り、マツダ自社生産撤退発表(読売・10面)
●トヨタ、「WiLL」発売、リース料金方式「走った距離だけ支払い」選べます(読売・10面)
●F1ルール改正・論議必至、28日賛否投票、2004年に中国GP(読売・24面)
●東京地裁29日に判決、「排ガスで呼吸器疾患」20億円賠償請求(朝日・33面)
●社説「車の中国生産」モノつくりに正念場(東京・4面)
●ベトナム二輪車部品規制交渉進展なし(東京・9面)
●東名の飲酒運転2女児死亡、被害者の両親、あす運転手らを起訴(産経・31面)
●欧州自動車大手、地元依存の構造転換、日米に戦略車投入(日経・9面)
●プレス工業、マツダからの受注年130−150億円(日経・11面)
ひとくちコメント
マツダが小型トラックの自社生産を断念するなど、「国内トラック事業を取り巻く経営環境の厳しさを改めて示した」と読売などが伝えているが、そのトラックメーカーが今、最大の関心を寄せているのが今月29日に東京地裁で言い渡される「東京大気汚染公害訴訟」の(一次)判決。
きょうの朝日がその訴訟のそれぞれの「主な争点と主張」を詳細に取り上げているが、全国で相次いだ大気汚染訴訟で初めてディーゼルトラックなどを販売する自動車メーカーの責任が問われているからだ。この訴訟は気管支ぜんそくなど呼吸器疾患に苦しむ東京都23区内の住民99人が、病気の発症や悪化は自動車の排気ガスが原因だとして国、都、自動車メーカー7社を相手に計20億円の損害賠償や汚染物質の排出差し止めを求めているもので、96年5月に一次提訴している。
判決が言い渡される29日は、東京モーターショー(商用車)が開幕する。報道関係者などの前に勢ぞろいする各メーカーの首脳は気が揉めるだろう。