気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年10月4日付
●トヨタ、西海岸の湾岸閉鎖で米合弁工場を一時閉鎖(朝日・12面)
●株、終値も9000円割れ、19年ぶりデフレ悪化懸念(読売・1面)
●奥田碩・日本経団連会長批判「財政審は諮問会議の妨げ」(読売・11面)
●経産省などが法規制へ、「アルコール燃料は危険」パイプ腐食の恐れ(読売・38面)
●アナリストが選ぶ「ディスクロージャー優良企業」ホンダが3年連続高い評価(毎日・10面)
●ロンドン保険、自動車保険通販から撤退(産経・10面)
●西海岸の湾岸閉鎖で日産も週末生産中止(日経・1面)
●トヨタ系4社、電動パワステ事業集約、開発・販売の新会社(日経・11面)
ひとくちコメント
ガソリンに代わる新たな自動車燃料として注目されている「高濃度アルコール含有燃料」について、経済産業省と国土交通省は「燃料系統部品を腐食・劣化させる危険性がある」という見解を発表した。
きょうの毎日などが社会面で取り上げているが、検討結果によると、危険性を指摘された燃料は「イクシオン」、「エピオン」「ガイアックス」「ゴールドライズ」「ジンガー」。アルミニウム製パイプを腐食させ、アルコール成分がゴムや樹脂をぶよぶよにして、機能が低下することが確認されたという。両省はドライバーに注意を呼びかけ、この種の燃料の販売・使用を規制する揮発油品質法の改正を急ぐ。
提訴中の販売大手のガイアエナジーは「火災事故は特定車種に集中し、当社の燃料が原因ではない」とコメントしているが、今回の行政の見解で販売業者の立場が弱くなったことは間違いない。