「G-BOOK」には標準で文章の音声読み上げ機能が備わっている。これまでにも同様の機能を持ったナビシステムは存在したが、G-BOOKの読み上げ機能は他のモデルよりも自然で、その口調も滑らかだ。
読み上げ機能を使用するのは「ライブナビゲーションサービス」向けに提供されるタウン情報のガイド部分や、「インフォメーションサービス」で提供されるニュースや天気予報など。画面に注視することなく、聞き取る際に神経を集中させて運転の妨げにならないように配慮しただけあり、いかにもメカニカルなたどたどしい読み上げではなく、人間に近いスムーズな口調となっている。
この機能を最も使うことになるだろうと想定されているのが、Eメールの読み上げだ。G-BOOK端末を装着したクルマ(または来年以降に単体で発売される端末)を購入したユーザーには、クルマで使える専用のメールアドレスが一つ提供される。このアドレスはG-BOOKセンター内に置かれたUCS(ユーザー・カスタマイズド・サーバー)にアクセスすることも兼ねており、自宅や会社、携帯電話に届くメールをUCSへ転送させることによって、普段使っているメールアドレスに届くメールを読ませることもできる。
また、オートプレイと呼ばれるタスクスケジュール管理機能に「メールの受信と読み上げ」を登録しておけば、クルマを発進させた直後に実行させることができる。まるで自分専用の秘書がいるような気分になれるが、同乗者に聞かれたくないメールがある場合には細心の注意が必要だ。