デザインが特徴的な新型『フェアレディZ』。日産自動車デザイン本部の青木護プロダクトチーフデザイナーは「仏像や日本の工業製品に見られる繊細なつくりに仕上げた」と語る。
「例えばボンネットに入った2本のラインや、ドア下の削り取ったようなライン。ちょうど日本の仏像がふくよかな面持ちをしていながら、目から鼻にかけてスッと緊張感のある切り欠きがあるように」
「さらに、インテリアにおけるアルミなど金属の使い方。アウディ『TT』ではマッシブでドイツ的な使い方をしているが、Zではメーター周りやドアハンドルなどに効果的に使い、繊細できめこまやかなつくりに仕上げている。メーター横のボタンなどはどことなく日本の工業製品を感じさせる」と、青木プロダクトチーフデザイナー。
ちなみに、現代建築やクルマ以外の工業製品にデザインの“日本スタイル”を見い出し、カーデザインに反映しようというのは、中村史郎デザイン本部長の持論でもある。