財政難により今後のF1活動が困難に陥っているアロウズ。今週末開催のフランスGPへの参加すら危ぶまれているが、チームは「どうしても出場する」と主張する。
イギリスに本拠地を置く他チームは月曜日に全機材がフランスに向けて出発しているにもかかわらず、アロウズはやっと火曜日になんとか発送を終えた状態。アロウズはコスワースとレース毎のエンジン契約を結んでいるため、イギリスGPではチーム代表のトム・ウォーキンショウがポケットマネーをはたいて、なんとか出走にこぎ着けた。
関係者によるとフランスGPに参戦するためには150万ポンド(約1億8000万円)必要で、しかも夏休み前ということもあり、わずか1週間先にはドイツGPが待っており、計300万ポンドもの大金を支払わなければならないという。
ウォーキンショウとしてはチームを飲料メーカー、レッドブルの社長、ディートリッヒ・マテシッツ氏に売却したい意向だが、アロウズの株主であるモーガン・グレンフェルがこれを拒否していると伝えられる。
「我われの未来を保証してくれる新投資先はあるんだが、現株主の同意を得る必要がある。交渉はかなり詳細で複雑なものだが、あきらめるつもりはない」とウォーキンショウは語っている。