宮崎県警は4日、先月末で発足から1年を迎えた県警暴走族対策室の活動状況を明らかにした。メンバーを検挙するなどして解体した暴走族グループは16で、脱退させたメンバーの数はおよそ160人に達するという。
県警の暴走族対策室の専従捜査員は36人で、最近は小規模台数、複数箇所での暴走行為が目立つことから、1チーム3〜4人程度で取り締まりに当たっている。刑法犯罪を犯して逮捕されたメンバーは100人を超えており、逮捕時に原則としてグループ解散を徹底させるため、昨年の対策室発足当時と比べ、その数は半減している。
しかし、現在も7グループ、91人が活動を続けており、残ったメンバーの凶悪さには頭を悩ませているという。これまでは低速でジグザグ走行を繰り返し、他車の通行を妨げるのみだったが、最近は警察の追尾を振り切る際に猛烈なスピードで走行することが多くなり、危険度はより増している状態だ。
県警ではこれまで捜査員の目視に頼ってきた取締りスタイルを、映像による記録を基に後日検挙というスタイルに変えていくことを検討しているというが、これも追尾時の安全性確保が困難になってきたからだとしている。
現在のところ、活動拠点は宮崎市周辺に集中しているが、「少ない人数で効率よく取締りを行うためには、市民の皆様からの通報も必要不可欠。暴走族のたまり場と化している場所を見つけたらすぐに連絡して欲しい。発足時の目標は達したが、さらにメンバーを減少させていきたい」とコメントしている。