気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年5月29日付
●奥田「日本経団連」スタート、不況下の船出(読売・1面、関連記事・3、9面)
●“手作り”新車快走、光岡自動車など「カスタムカー」市場拡大(産経・7面)
●三菱自動車、中途組に託す再建(産経・9面)
●トヨタ、世界シェア3位、ダイムラーを抜く(朝日・11面)
●VW、新型「ポロ」6年ぶりモデルチェンジ(朝日・11面)
●環境対策、アジアで強化、トヨタは生産会社が地域別に環境会議(日経・1面)
●トヨタ、1000cc級商用車、ダイハツに生産委託(日経・11面)
●旭硝子、日光の暑さ防ぐ自動車ガラス発売(日経・13面)
●定額タクシー、乗り合い以外もOK(日経・35面)
ひとくちコメント
経団連と日経連が統合した「日本経済団体連合会」が発足し、初代会長に奥田碩・トヨタ自動車会長が就任した。きょうの各紙は奥田会長のインタビューを中心に新体制の課題などを検証している。
「不況下の船出、産業再生どう主導?」(読売)、「政治にカネと口を出す」(毎日)、「財界復権どこまで」(産経)、「根付くか奥田イズム」(東京)などのタイトルで、各紙とも内容的には大差がないが、新たな船出だけに1面、総合面、経済面などに書き分けて大きく掲載している。その中で興味深いのは、新団体の略称だが、設立記念パーティーに出席した小泉首相があいさつの中で「日本経団連」と発言したことで、その略称に決まったようだ。小泉首相が名付けの親ということになる。
だが、略称はともかく、きのうの総会取材は一部のマスコミが許可されるだけで、相変わらず閉鎖的な面も多くい。せっかく庶民派を自認する奥田氏が初代会長に就任しただけに、新しい財界総理はお茶の間でも顔がわかるようなもっと身近な存在になってもらいたいものである。