クルマの特性を理解して……雨の神戸でパトカーが事故

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8日午前、兵庫県神戸市の市道交差点を右折しようとした兵庫警察署のパトカーが運転を誤り、道路脇のバス停に突っ込むという事故が起きた。この事故により、バスを待っていた81歳の女性が突っ込んだパトカーを避ける際に軽傷を負ったという。

事故が起きたのは8日の午前10時ごろで、神戸市兵庫区七宮町の交差点を右折しようとした緊急走行中のパトカーが、道路中央部付近にあるマンホール上でスリップし、スピンした状態のまま近くのバス停に突っ込んだ。当時このバス停では数人がバスの到着を待っていたが、このうちの81歳女性が避けようとした際に転倒し、軽傷を負った。

事故当時、現場では雨が降っており、パトカーを運転していた巡査長は取調べに対して「右折しようとした際、後輪が滑ったような気がしたが、そのときにはコントロール不能になっていた」と供述したという。また、この巡査長は「時速は制限速度以下だった」と証言しているが、実際にはそれ以上のスピードが出ていた可能性もあるとして、現場検証を進めるとともに同乗していたもう一人の警察官からも事情を聞いている。

今回の事故を起こしたパトカーはトヨタ『クラウン』だが、雨の日に同様の事故を起こすケースが最近目立っており、今年1月には山口県警で同日に、それも1時間の間に2台のパトカーが事故を起こしている。この日も雨で、パトカーも同じくクラウンをベースとしたものだった。FF車が増えてくる中で、「雨などグリップの少ない状態では、クルマを充分に減速させてから曲がらないとスリップしやすい」という、FR車の運転特性をわかっていないのだろうか。

《石田真一》

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