不良グループ、暴走族に期待族、揃って言うのは「逮捕したヤツを今すぐ返せ」

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兵庫県警は2日、兵庫警察署に公務執行妨害で逮捕された2人の不良グループを奪還するため、暴走族メンバーを含む仲間30人が同署前に集まり、署内に侵入しようと試みて、当直の警察官らと小競り合いに発展するという事件が起きていたことを明らかにした。

発端となった事件は2日未明に発生した。「JR兵庫駅前で5、6人の少年が騒いで、バス停を破壊している」という内容の110番通報が入り、兵庫県警・兵庫署の地域課に属する警察官2名が現場に急行。暴れている少年たちに対して「騒ぐのを止めて家に帰れ」と言ったところ、少年らはこれに逆上。携帯電話で「警察に襲われている」と仲間を呼び、周囲にいた他の不良グループや、加勢するために駆けつけた暴走族メンバーなど30人近くの大人数でこの警察官たちを取り囲み、殴るなどの暴行を加えた。

警官は途中で応援要請を行い、最終的には70名近くの警察官が現場に出動。およそ1時間を掛けて騒ぎを収めたが、警官を殴った16歳と17歳の少年については、公務執行妨害の現行犯で逮捕し、兵庫署に連行した。

ところが集まった30人の若者が「警官は俺たちを殴っても逮捕されないのに、俺たちが殴ると逮捕するようなやり方は汚い」と、これに反発。逮捕された2人を奪還するため、兵庫署に向かった。当初は警察署の前で「2人を返せ」と要求するのみだったが、警察官をこれを無視したため、徐々にエスカレート。そのうちに警察官の態度に腹を立てた一部の若者が署内に突入しようと試みた。これがやがて警官との小競り合いに発展。3時間もの間、警察署の入口付近で激しい応酬が続いたという。

午前4時すぎに事態は沈静化し、2日午前には「警察署前での騒乱に発展し、市民には大変ご迷惑を掛けた。今後、同じような事態が起きないようにしたい」とコメントを発表しているが、若者たちの思わぬ反発に兵庫県警も困惑しているようだ。

《石田真一》

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