三菱自動車は来年から一般社員の定期昇給を見なおす。年齢により自動的に加算されていく年功部分を廃止し能力・成果主義の度合いを高める。
三菱は春闘で今年度定期昇給の年功部分の支給を10月に繰り延べることで労組と合意した。定昇制度の見直しはこれに続く事実上の賃下げになる。同社の賃金制度は資格級に応じて上がっていく部分と、年功部分で構成している。この年功部分を来年から廃止することで労務費の配分を能力や成果を重視したかたちに切り替えていく。
自動車メーカーでは、いすゞも2002年度の一年間に限り、一律7%の賃下げを経営側が労組に提案した。これまで聖域となっていた定期昇給だが、業績が厳しいメーカーは総労務費の削減に迫られており具体的な見直しが始まった。