三菱自動車工業は30日、ユーザーニーズを的確にとらえた乗用車開発を行うための新組織を発足すると発表した。経営再建策「ターンアラウンド」にもとづいて収益性の面から車種展開の見直しも行っていく。
同社はターンアラウンド計画に基づいて乗用車部門の改革を図っている。このなかで開発分野については「乗用車開発・マーケティング統括本部」のなかに「P3(ピースリー)プロジェクトチーム」をつくり業務改善やマーケティングの洗い直しを行ってきた。今回の組織改正でプロジェクトチームを「推進室」に昇格し活動を本格化することにした。
三菱は昨年秋に投入した新型軽乗用車『ekワゴン』がヒットしたが、主力の登録車ではヒット車が出ていない。注目のダイムラークライスラーとの共同開発車『Zカー』の投入が年内に予定されているが、売れ行きが鈍っている既存モデルの今後についても見直しが急務だ。