自動車総連は来年の春闘の要求方針を決めた。電機や鉄鋼がベースアップ要求を断念するなか自動車メーカー組合では過去最低水準とはいえ1000円のベアを要求する。
自動車メーカーの今年度の業績はトヨタ自動車やホンダ、日産自動車が好調に推移しているのに対し、マツダや三菱、大型車メーカーなどは依然として低水準となっている。また国内の景気も悪化していることから、総連ではベア要求方針を今年の春闘の「2000円中心」から「1000円基準」と半分に引き下げた。
自動車と並んで春闘相場をリードしてきた電機や鉄鋼は業績不振のため来年春闘ではベア要求をやめることを決めており、自動車や造船の要求方針がどうなるか注目された。自動車はホンダなど業績が過去最高で推移しているメーカーもありベア要求なしでは組合員の不満も高まりかねず、各メーカー組合の判断で要求に幅を持たせることにした。