【東京ショー2001続報】三菱自動車の反省

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三菱自動車のウルリッヒ・バルキャ取締役兼乗用車開発・マーケティング統括本部長は、東京モーターショー出品車の説明において、同社の反省点と今後の方針を解説した。あらためてまとめてみよう。

まずバルキャ取締役は、カーメーカーとしての三菱は4つの要素で構成されるとする。(1)ブランドイメージ、(2)技術、(3)デザイン、(4)ラインナップ、である。そしてそれぞれについて従来の反省点と今後の方針を述べた。

(1)従来の三菱のブランドイメージは『パジェロ』に象徴されていた、とバルキャ取締役。パジェロの売り上げ減少、リコール隠しによってブランドイメージは悪化した。「三菱は開かれた会社になる。クルマ作りにこだわる会社、クルマを顧客が誇れる会社をめざす」。

(2)また三菱はGDIや4WDのような技術が前面に押し出された会社だったという。「半面、価格、デザイン、サービスといった要素がおざなりになっていた。今後は技術を“欲求を満たすソリューション”ととらえる」。コア技術は四輪操作、省燃費、環境に絞られる。

(3)バルキャ取締役は、従来の三菱デザインには統一感が欠如していたと分析する。「一目で三菱だとわかるものがなく、ドキッとさせるものがなかった」。三菱自動車はダイムラー・クライスラー出身のオリビエ・ブーレイをデザイン本部長に就任させ、新しいデザイン・アイデンティティの構築に努める。

(4)従来のラインナップには不均衡があった、とバルキャ取締役。1.0-1.5リットルクラスに商品がないと指摘し、またモデルに継続性がないともいう。モデルチェンジが途切れた例としてバルキャ取締役は、『ミラージュ』(ハッチバック)や『FTO』をあげた。

「こういった反省点に立脚し、今後の三菱の姿をクルマとして形にしたのが、東京モーターショーに展示した4台のコンセプトカーなのだ」とバルキャ取締役はプレゼンテーションをしめた。

《高木啓》

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