自動車シートメーカーのアラコとタチエスは6日、両社でシートの共同開発を行うことや、海外の生産拠点を相互で活用するという業務提携を発表した。共に15%強のシェアを持つ現トヨタ系列と、旧日産系列の部品メーカーが手を組むというのは今回が初。
両社は自動車用シートメーカーとしては国内トップクラスで、アラコは主にトヨタ向けのシートを生産するトヨタグループ企業の一社。タチエスは1999年まで日産系列だったが、すでに離脱しており、現在は日産向けとホンダ向けにシートを生産している。共に15%程度のシェアを誇る企業だが、自動車業界の再編が進む中で「国内で競争していても仕方ない」と判断、今回の提携に至った。
今後は相互に技術を持ち寄って、シートの共同開発も行い、海外の生産拠点も相互に利用しあって、海外メーカーへの売り込みも強化する。また、国内メーカーについてもこれまで取引の無かったところに攻勢をかけ、売上増を目指すという。