日本政府が、ネギやシイタケなど中国産の農産物に対して緊急輸入制限措置(セーフガード)を暫定的に発動したことに対して、中国政府は日本車の中国への輸入枠を削減する方針なことが明らかになった。
中国は自動車の輸入については許可制となっており、中国政府に申請することになっている。従来なら5月に申請の結果が伝えられるはずだが、現在までのところ、中国政府から許可が降りる気配は無いという。政府筋では、日本がセーフガードを発動したことから、その報復措置と見て緊張感を高めている。
日本から中国市場への輸出は2万6000台で、中国の輸入車では最も多い。台数から見れば影響は軽微だが、現地合弁事業などで、ビジネス面では最大の市場に対する魅力は大きい。このため、日本メーカー各社は輸入削減枠にとどまらず、報復措置が過熱し、中国ビジネスに影響が及ぶことを懸念している。