日産ディーゼルは3日、CNG(圧縮天然ガス)エンジンと電気モーターを組み合わせた新型ハイブリッドトラックの開発を明らかにした。このトラックの積載する蓄電装置=キャパシタの製造ラインを2001年度中に本社・上尾工場内に設置する。投資規模は約4億円。
キャパシタは「電気二重層」と呼ばれる固体と液体との界面に+と-の電荷が蓄えられることを利用したエネルギー蓄積装置。通常のバッテリーでは不可能とされる急速充放電を行うことができ、寒冷地でも電圧降下の心配がない。物理的な吸着・離脱で充放電を行うため、劣化することがなく、原理的に寿命は半永久的とされている。
同社では回生ブレーキから得られる電力を、このキャパシタに蓄電。発進時に電気モーターを動かすエネルギーとして取り出す。CNGエンジンと組み合わせることで、排出ガスを極限まで減らし、パワーとの両立を図る。
商品化の予定は2001年度末が予定されており、初年度は4トンクラスの中型トラックを100台程度生産する計画だ。