『イスパノスイザK8』を出展したマゼルは、バセルセロナ近郊にある自動車技術開発およびデザインモデル、プロトタイプ製作会社だ。すでに20年近い歴史があり、現在1万平方メートルの敷地で450人が働く。ジュネーブに展示されたプロトタイプや、今回提供された写真からは、技術力の高さがうかがえる。
バルセロナ近くに開発部をもつ大手メーカーにはセアトがあり、また同じフォルクスワーゲン・グループの、デザインセンター・ヨーロッパもあるから、マゼルはこれらの企業に協力していると思われる。ホームページは現地スペイン語に加えて、英語とフランス語とドイツ語が用意されている。英語は世界で広く使われているし、フランスも距離的に近いが、ドイツ語バージョンを用意する理由は?
いっぽう大手メーカーがマゼルのような商品開発に協力する独立系企業の存在を明らかにすることは少ない。したがって消費者が目にする製品からマゼルが存在をアピールすることは難しい。そこで協力メーカーを増やしたり、あるいは独自のビジネスを起こしたりするため、あるいは人材募集のために、独立系技術開発会社やデザイン会社はショーカーを展示している。