『週刊ポスト』2月2日号
税込み価格300円 発行:小学館
最近、何かとつけて話題に上ることが多くなったトヨタ自動車。一昔前までは日本を代表するというよりは、三河を代表するという野暮ったいイメージが支配していた。ところが今は『プリウス』や『セルシオ』は世界でトップクラスの環境性能を持ち、あのフォードが「技術をください」と泣きついてくるほどの世界的企業となった。
そのトヨタが10年前から進めている業務改善活動が「NOW21」と呼ばれるもの。これはトヨタが考えるところの“プロ要請コース”で、30代前半までに労働市場で年収1000万円を稼げるビジネスマンを育成するためのプランだという。
プロのビジネスマンに必要とされる3つの常識は「問題解決手法」、「パソコン」、そして「英会話」で、これに加えて在籍年度と役職ごとに7つのスキルが必要となる。入社3年目までに求められるのは2つで、「セルフ・モチベーション」や「タイム・マネジメント」が挙げられる。
これって言葉を変えれば、ようするに「仕事にやる気を出せ」と「時間を守れ」ということだよね? 基本中の基本のような気がするけど、それをわざわざ徹底させてしまうのは、やはりトヨタが日本流を脱しきれていないということか。