【世界一の燃費男 その3】クルマが浮遊する感覚でエコラン

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【世界一の燃費男 その3】クルマが浮遊する感覚でエコラン
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2000年6月、熊本の開業医、宮野滋氏が挑んだ燃費世界記録の全行程を、本人自ら執筆する。今日はその第3回【チャレンジ編】。

私が属するチームCは、中西部のウェールズと北部スコットランド、最後の南イングランドを走ってブライトンにゴールする役目を担った。

ブリストルの高速道路のサービスエリアを最初の交代地点にしたが、携帯電話で入ってくる連絡ではチームAもBも予定よりかなり遅れ、私たちのチームに交代する頃には合計5時間も遅れてしまった。道に迷ったのがタイムロスの原因という。

高速道路の左車線を60km/hで走り始めたが、すぐに一般道に降りる。できるだけ海岸線に沿うように設定されているギネスの指定コースはそのほとんどが一般道で、中には国道B2333号など、こんなに狭い道が本当に指定コースなんだろうかと思えるような道路も走るのだ。

イギリスの田舎道を走るのは本当に楽しい。信号で止まる事もたまにはあるが、ほとんどの交差点はランナバウト(時計回りの環状路に左折して入り、目的方向の道路に左折して出る交差点)で、交通量が少なければスムーズに走れる交通システムになっている。

風景は刻々と変化し、ウェールズの田園地帯、荒涼としたスコットランドの山道、のどかな郊外を巡る南イングランドの道とさまざまに表情を変えて飽きさせない。しかし、この指定コースを経済速度を保って走るには、緊密なチームワークと戦略が重要であることは言うまでもない。

『インサイト』でエコランするには30分も運転すればコツをつかめる。五感を集中して車と対話するようにすれば、車が浮遊するような感覚が得られるのだ。その時には瞬間燃費を示す燃費計のバーグラフも一番良い値を示している。

途中25カ所のチェックポイントで、そこを通過したという証明を貰わなければならない。おもに警察署に寄って、インサイトの距離計の数字、通過時間を書き込んでサインを貰うのだが、最北端にあと僅かという警察署では、中に招き入れられてコーヒーをふるまっていただいたこともあった。

次回に続く

【世界一の燃費男その1】宮野滋、挑戦の歴史
【世界一の燃費男その2】8日間で6000kmをどう走りきるか

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