【e燃費サポート日記 その31】舘内端インタビュー最終回:ノーベル賞ものですよ!

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【e燃費サポート日記 その31】舘内端インタビュー最終回:ノーベル賞ものですよ!
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●最終回:ノーベル賞ものですよ!

-----ところでこの『e燃費』なんですが、どのような印象を持たれましたか?

「ああ、もう始まったんだな、ユーザー自身が燃費をよくしていく、そういう市民からの動きが始まったんだな、と、このe燃費の話を聞いたときに思いましたね。そして、実に巧みな仕組みがIT技術を生かして作られているところが、う〜ん、21世紀だな(笑)、と感じましたね。iモードという、非常にシンプルなネット端末を使って、みんなで燃費測ろうよていう動きは、ノーベル“環境賞”なんてものがあれば、それ並のアイデアですよ」

-----ありがとうございます(笑)。

「ぼくらもIT技術は活用してます。もちろんどう使うかはアイデア次第なんですが、同じ価値観を持った市民同士がネットで繋がるという事は、非常に有効ですばらしいムーブメントを生み出せると思うんです」

-----そう、同じ考えを持った人が自然と集まってくる。非常に有効ですよね。

「僕ら(EVクラブ)も、少ない資金の中でホームページを立ち上げて掲示板をやっていますが、それがあるのとないのとでは、意識の高まりかたが全然違う。もちろんEVクラブのメンバーが主に使っていますが、メンバーじゃない人にもたくさん見てもらってますからね」

-----そのような意識の高まりが大切なんですね。

「そうなんです。いま、地球環境に大きな効果があって、現状で残されている手段というのは、ユーザーの行動だけなんですよ。自動車メーカーは、金銭的・技術的に限界に近づいているし、行政だけでは何の行動もできない。企業、行政、市民で3つが協力していくしかないんですね。メーカーができることは微々たるもの、行政ができることも微々たるもの、でも市民ができることはたくさんあるんです」

「自動車メーカーが燃料電池車を作る。でも莫大な開発費がかかるので、車両価格も高くなる。そこで行政が補助金を出すとか、水素スタンドを整備する、などといった行政的処置をする。これは市民にはできませんからね。でもそういう声は市民が作っていくしかないんですよ。自分たちの問題なんだから、僕らが自覚して、意識を持っていくということが大切なんです」

-----企業も行政も、市民を中心に動いてるわけですからね。

「そう、でもどうせなら楽しくやりたいですよね。そこでインターネットが役に立つんです。世界各国でそういった市民からの動きが始まりつつあります。例えばEVで言うと、アメリカにはEVクラブいくつかあるんですが、それぞれがネットで繋がっていて、アメリカ全土で動きを盛り上げている。もちろん日本にもEVクラブはあるので、アメリカとネットを結ぶ。そういう動きはきっと世界に広がっていく。それは面白いことになりますよ」

メーカーも行政もできることは少ないが、市民ができることはたくさんある、という言葉には、強い説得力があった。そして、どうせやるなら楽しみながら、という言葉にも。私には、舘内さん自身が、EVクラブの活動を通じてそれを実践しているように見受けられた。もちろん、e燃費も“楽しめる”サービスにすべく、私自身楽しんでいきたいと思っている。

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