法務省は19日、昨年12月25日に施行した危険運転罪の2月末日までの適用状況を明らかにした。適用件数は合計25件で、そのうち2件の致傷罪については検察側からの求刑がすでに行われているという。
昨年12月、高松市内の県道で大型トラックが乗用車に追突するという事故を起こし、このクルマに乗っていた4人を死亡させたことで業務上過失致死罪に問われていた運転手の論告求刑公判が高松地裁で8日に開かれた。検察側は懲役5年の実刑判決を求めている。
危険運転致傷罪としては全国で初めて起訴された事件の論告求刑公判が6日、宇都宮地裁真岡支部であり、飲酒運転で2人に軽傷を負わせたドライバーに対して検察側は「危険きわまりない行動だった」として、懲役1年4カ月を求刑した。
昨年11月、敵対する暴走族グループの壊滅を狙い、乱闘を行った際にバタフライナイフでメンバー1人を殺害したとして、殺人と監禁容疑で起訴されていた20歳の暴走族メンバー(逮捕当時少年)に対する初公判が5日、宇都宮地裁栃木支部で行われた。
泥酔状態でクルマを運転し、対向車に衝突するなどして危険運転致傷罪で起訴されていた28歳会社員の裁判が5日、高松地裁で始まった。酒気帯び状態での運転に適用された危険運転致傷罪の刑事裁判は他にもあるが、泥酔状態におけるものは今回が初めて。
京都地検は27日、2月18日に京都地裁で言い渡された道交法違反に関係する裁判の量刑が不服であるとして、同日付けで大阪高裁に控訴したことを明らかにした。被告が執行猶予期間中に起こした事故であるのに、裁判所のミスで実刑が認められなかったため。
今年1月、茨城県つくば市内の常磐自動車道下り線で、追い越し車線に停車していた大型トラックに後方から走ってきたワゴン車が追突して5人が死傷するという事故が起きたが、このトラックを路上に止めた運転手が22日に釈放されていたことが明らかになった。
危険運転致死罪として、全国で初めて起訴された27歳女性のトラック運転手に対する初公判が25日、大阪地裁境支部で開かれた。公判で被告は起訴事実を全面的に認めたが、検察側はこの被告が恒常的に違反を繰り返すなど、交通法規を軽視していた事実を指摘した。
横浜地検は12日、任官5年目の若手検事2名を神奈川県警に派遣し、警察業務を体験させる実地研修を行ったことを明らかにした。全国初の試みで、刑事事件を担当する検察官に警察組織やその捜査方法を理解させることが目的だという。
北海道・室蘭区検察庁は1日、無許可改造した飛行機を墜落させる事故を起こしたとして、トヨタ子会社の「エアフライトジャパン」の整備部次長代理を業務上過失致死罪と航空法違反罪で起訴したことを明らかにした。法人として同社も同じ罪で起訴されている。
神戸市在住の59歳女性が自転車で横断歩道を渡っていた際、大型バイクと衝突し、このバイクを運転していた男性が死亡した事故で、大阪高等裁判所は30日、事故の原因はバイクにあったという一審を破棄。女性側の重過失致死罪を認める判決を言い渡した。
横浜地検は29日、自動車個人売買組織である「オートウェーブ」(日本自動車個人売買協会)の理事長と、同社の税務を担当していた税理士を所得税法違反容疑で逮捕した。約3億1300万円を脱税していたという。
新聞社の違法な報道が原因でひき逃げ犯として誤認逮捕・起訴されたとして、山形県高畠町在住の54歳男性が、取材を行った地元新聞社と国、県を訴えていた民事訴訟で、山形地裁は29日、時効を理由に原告の請求をすべて棄却した。
一般道での82km/hオーバーという大幅なスピード違反を犯した19歳の少年が、一度は家庭裁判所で有罪判決を受けたものの、検察の判断によって同じ容疑で裁判を受けることになっていた問題で、札幌地裁は家裁の判断を覆し、少年に10万円の罰金刑を言い渡した。
大阪地検は16日、飲酒運転で信号無視と速度違反を行い、交差点で衝突事故を起こして相手を死亡させた27歳の女性を危険運転致死罪で起訴したことを明らかにした。同罪の適用で逮捕された例はあるが、起訴まで至ったのはこれが初めて。