ナビタイムジャパンは、法人向け訪日外国人動態分析サービス『インバウンドプロファイラー』に、行政区分にとらわれない「エリア」単位でインバウンド動向を比較・分析できる新機能「エリア分析」を開始した。
■追加料金なしで利用可能
『インバウンドプロファイラー』は、訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』を通じて、ユーザーの同意を得て取得したインバウンドGPSデータや属性アンケートを活用し、訪日外国人観光客の行動傾向を分析できるWebサービスだ。滞在者数や国・地域の割合、年月ごとの推移、時間帯別の滞在状況などを把握できる。
自治体や観光事業者、DMOなどから「行政区分をまたぐ広域エリアや、よりミクロなエリアの特徴を知りたい」「エリア前後に滞在している場所を知りたい」「特徴が似た他エリアを参考にしたい」といった要望が多く寄せられていた。
新機能「エリア分析」は、ナビタイムジャパンが独自に整備した「エリア」単位でデータを可視化・分析できるもので、既存の利用者であれば追加料金なしで使用できる。
■3つの観点から分析
「エリア分析」では、3つの観点からデータを確認できる。
・エリアの観光・交通の特徴を一画面で把握
選択したエリアの観光・交通の特徴と、訪問者の属性・訪問時間帯・滞在時間の傾向を、一つの画面上で確認できる。
・周遊の流れを可視化
選択したエリアを訪れた訪問者が、前後にどのエリアへ立ち寄っているかを確認できる。広域連携施策や周辺スポットへの送客施策の検討に活用できる。
・ベンチマークとなるエリアを発見
選択したエリアと観光・交通の特徴が近く、滞在実績のある他エリアをベンチマークとして抽出できる。改善点や訴求ポイントの検討に役立てられる。
■小豆島エリアの分析事例
同社は小豆島エリアにおける訪日外国人の滞在分析を事例として公開している。
小豆島エリアを指定すると、小豆島本島・直島・豊島が分析対象範囲に表示され、地中美術館や豊島美術館などの人気スポットの滞在傾向も確認できる。類似する人気エリアとして、奈良市エリア、河口湖周辺エリア、日光・鬼怒川・中禅寺湖エリア、宮島エリアなどが抽出された。
年月別の滞在者数を見ると、2025年は8月と10月にピークがあり、過去2年(2023年・2024年)の同月と比べても高い水準だ。国・地域別の構成比では、2024年は東アジア・欧州・北米がそれぞれ一定の割合を占めていたのに対し、2025年は東アジアが大半を占めており、滞在者増加の要因が東アジアからの訪問者に限られることが分かった。
時間帯別では日中に大きなピークがある一方、朝や深夜にも一定の滞在が確認された。平均滞在時間は4.7時間だが、分布のピークは1~3時間の短期滞在に集中しており、日帰り層と宿泊層の両方が存在することが確認された。
周遊状況では、高松エリアや玉野エリア、岡山市・後楽園周辺エリアとの周遊が多く、フェリーを介した周遊が主要な動線となっていることが分かった。一方、類似エリアとして抽出された宮島エリアは山陽新幹線沿線都市との周遊が中心で、新幹線を使った広域日帰り圏として機能していることが確認された。新幹線沿線を拠点とする宮島エリアに対し、小豆島エリアは四国も含めたフェリー主体の周遊特性を持つという違いが明らかになった。





