車内アナウンス広告をECで販売、全国初 川崎鶴見臨港バス

川崎鶴見臨港バス
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川崎鶴見臨港バスは11月10日、車内放送システムを完全オンライン化し、ウェブ経由で車内アナウンス広告を購入できる新サービスの本格運用を開始したと発表した。

本サービスは、アナウンスを流す区間・期間・時間帯を選択し、ECサイト上で音声を作成・購入する仕組みだ。料金はひと区間につき1日当たり300円。人工音声で作成したアナウンスは広告審査を経て、最短3日以内に車内で放送される。ウェブで車内アナウンスを販売する仕組みは全国初という。

開発にはケイエムアドシステム、クラリオンライフサイクルソリューションズが参画し、全333両に専用システムを導入した。

●40年以上変わらなかった車内アナウンスに変革

新型コロナウイルス感染症によって一般路線バスは大きな影響を受け、業界では運送収入が50%以上減少した事業者が6割に達した。輸送人員も約5割減と厳しい状況が続いている。

従来の車内アナウンス広告は年間を通じて同じ内容が流れる形式で、「創業○年、信頼と実績の~」など定型文が多く、情報伝達の場として活用されにくかった。新サービスは「今この瞬間に近隣の乗客へ情報を届ける」ことを目的に開発され、ECサイトのように気軽に利用できる点が特徴である。


《高木啓》

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