アイダエンジニアリング、米国コイル送り装置メーカー「ダラス」を買収

アイダエンジニアリング本社
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アイダエンジニアリングは、米国のコイル送り装置等の設計・製造を行うダラス・インダストリーズ社(ダラス社)の全持分権益を取得し子会社化すると発表した。

同社は、プレス成形システムの総合メーカーとして、プレス機を中心に材料供給装置や自動搬送装置などの自動機・FAも含めた生産ライン全体のソリューションを提供している。しかし、日本国外のユーザーは輸入コストやメンテナンス負担、サービスサポート、製品仕様の観点から現地での調達志向が高い傾向にあり、海外における自動機供給体制の強化を重点戦略と位置づけている。

今回子会社化するダラス社は、米国のコイル送り装置等の設計・製造会社で、高い技術力とサービス力を有し、これまでに同社との協働による豊富な納入実績を持つ。

2025年4月に買収したディスタックやトランスファーフィーダーに強いHMS Products Co.社(HMS社)に加え、コイルフィーダーに強いダラス社を子会社化することで米国における自動機供給体制が整備される。小型から大型プレス機まで自動機を含めたプレスライン全体についてアイダグループが独自で製品を提供できることになる。

買収後は、HMS社とダラス社ともデトロイト近辺に所在するという地の利を活かし、工場、生産設備、システム等の共同運用に向けた追加投資により米国内で相乗効果拡大を図る。HMS社とダラス社の買収および当追加投資を含めた米国における一連の投資額は総額50億円を見込んでいる。

更に、同社グループ全体でも、同社FA部門、開発部門、日本の子会社REJ(自動機制御)も含めたグローバル連携強化により、AI活用を含めた自動化システム開発やソリューション提供において、同社グループ全体での更なる相乗効果も実現していく。

また、本件により米国内ユーザーは同社のプレス機に加え自動機についても現地調達が可能になることから、米国の関税措置によるコスト負担の抑制にも貢献する、としている。

《森脇稔》

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