東京地下鉄(東京メトロ)は、6月23日8時35分頃に小竹向原駅(東京都練馬区)で副都心線の列車が誤って有楽町線に進入した事故について陳謝した。
東京メトロの発表によると、8時33分頃、有楽町線と副都心線の進路をダイヤの乱れにより手動に切り換えたところ、到着した副都心線の列車(小手指発元町・中華街行きの急行10両編成)の進路を、誤って有楽町線に設定したことにより発生したとしており、誤進入した列車はそのまま千川駅(東京都豊島区)まで走行。同駅で乗客を降ろした後、回送されたという。

この事故でおよそ1500人に影響が出たとされており16~18分の遅延が発生したが、信号保安設備などはすべて正常に機能していたという。東京メトロでは「信号の設定を担当する全ての社員に対して、改めて基本動作の指導、徹底を行うとともにヒューマンファクター分析を行い再発防止努めます」として陳謝している。
一般的に列車密度が高い路線での進路切換は、コンピュータによる運行管理システムにより自動進路制御装置(Programmed Route Control=PRC)を介して行なわれているが、ダイヤが混乱すると手動操作を求められる欠点がある。
ちなみに同様の事故は5月23日に東海道本線の大船駅(神奈川県鎌倉市)でも発生しており、この時は東海道線の上り列車がポイントが切り替わらないまま横須賀線や湘南新宿ラインが走行する貨物線に誤進入し、そのまま武蔵小杉まで走行した。