住友電工、自動車が幅広く“つながる”ための取り組みを紹介…人とくるまのテクノロジー展2023

住友電工ブース(人とくるまのテクノロジー展2023)
  • 住友電工ブース(人とくるまのテクノロジー展2023)
  • 次世代の車載光ハーネス。ポリマー光導波路を組み込み、カメラなど高精細センサーなどの分岐を可能とする
  • 会場では次世代の光ハーネスで信号を分岐させるデモが展開されていた
  • 光分岐を実現したことによるメリット
  • ワイヤーハーネスをコアテクノロジーとした超小型モビリティ用プラットフォームの事例として展示された車両
  • ワイヤーハーネスをコアテクノロジーとした超小型モビリティ用プラットフォームの事例として展示された車両
  • プラットフォームにはハーネス、電源・通信制御機器/ECUを一式提供することが含まれる
  • ワイヤーハーネスをコアテクノロジーとした超小型モビリティ用プラットフォームの事例

住友電工は、5月24日から26日にパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」に、住友理工、住友電装の3社共同で出展。自動車が幅広く“つながる”ための取り組みとして、電力・情報ネットワーク技術、部品ユニット、素材などを紹介した。

展示の中でまず注目したのは、2026年に実用化を目指している高速・大容量通信に対応する次世代の車載光ハーネスだ。電線を用いる従来のワイヤーハーネスに比べて軽量である上に、伝送速度10Gbps超の超高速通信を実現している。一般的に電気信号で通信するワイヤーハーネスは通信が高速化すると耐ノイズ性能が悪化しがちだが、光信号は電磁波ノイズの影響を受けにくく安定した通信が可能となる。軽量化でも有利だ。

公開された形状サンプルはポリマー光導波路を組み込んでおり、これがカメラなど高精細センサーの膨大なデータの分岐を可能とする。自動運転用ECUやディスプレイへの同時送信が可能になるというわけだ。これは住友電工が長年にわたって培ってきた光通信技術とワイヤーハーネス技術を融合したことで実現した。

会場では次世代の光ハーネスで信号を分岐させるデモが展開されていた

会場入口に展示された超小型モビリティも目を引いた。これはワイヤーハーネスをコアテクノロジーとした車載製品を活用し、快適なモビリティ社会の実現を目的とするもの。住友電工ではそのプラットフォームを提供して超小型モビリティでの自動運転の導入・普及を支援する。プラットフォームにはハーネス、電源・通信制御機器/ECUを一式提供することが含まれ、自動運転システムを実現する少量試作にも応じることができるという。


《会田肇》

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