日本でしか手に入らない「アークオーディオ・SEシリーズ」の魅力[カーオーディオ名機の系譜]

アークオーディオ・2150SE-TRAD
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愛好家に親しまれている、または羨望の眼差しで見つめられているカーオーディオユニットの“名機”の魅力を、1つ1つ紐解いている当シリーズ。今回は、アメリカ発の実力ブランド、「アークオーディオ」のフラッグシップパワーアンプ『SEシリーズ』にスポットを当てる。

◆「アークオーディオ」は、パワーアンプに強みを発揮する北米の老舗ブランド!

最初に「アークオーディオ」について説明していこう。同社は、北米の老舗ブランドの1つだ。日本に紹介されたのも比較的に速かった。なお、北米ブランドはハイエンドモデルのリリースにはあまり積極的ではない場合が少なくないが、「アークオーディオ」はそれらとは一線を画し、この『SEシリーズ』というハイエンドパワーアンプも持っている。

ところで「アークオーディオ」はパワーアンプ以外にもプロセッサーやスピーカーまでを擁する総合カーオーディオブランドだが、パワーアンプに強みを発揮するメーカーと位置付けられている。というのも、同社の設立においてはパワーアンプの設計者として名高い巨匠、ロバート・ゼフ氏も関わっていて、その印象が強いがゆえだ。

実際、同社のパワーアンプは基本的にすべて、氏の設計、または監修によって生み出されている。つまり氏の経験とノウハウが存分に注がれて完成度高く仕上げられている。結果、上位機からエントリー機に至るまで、コストパフォーマンスの高いモデルが居並ぶ。

アークオーディオ・4100SE-TRADアークオーディオ・4100SE-TRAD

◆ラインナップは4機種。そのうちの3機種は日本専売モデル!

では、『SE シリーズ』について説明していこう。なおこの“SE”とは“シグネチャー・エディション”の略称だ。まさにロバート・ゼフ氏の“署名入りモデル”、つまりは氏入魂のこだわりのパワーアンプ、というわけだ。

ラインナップは以下の4機種にて構成されている。

『4200SE-TRAD』(4ch×110W<4Ω>、税抜価格:54万円)
『4100SE-TRAD』(4ch×65W<4Ω>、税抜価格:42万円)
『2150SE-TRAD』(2ch×150W<4Ω>、税抜価格:42万円)
『4100SE』(4ch×65W<4Ω>、税抜価格:25万円)

(※価格はすべて4月1日納品分からの新価格)

ご覧のように1機種のみ2chモデルで、それ以外はすべて4chモデルだ。なお、製品名に“TRAD(トラッド)”と付くモデルは実は、日本でしか手に入らない。「アークオーディオ」の製品を日本に正規輸入している「ジャンライン&パートナーズ」が特別にオーダーして作られたモデルだからだ。つまりは日本のカーオーディオフリークのために用意されたスペシャル機、というわけだ。

アークオーディオ・4200SE-TRADアークオーディオ・4200SE-TRAD

◆“TRAD”と付くモデルには特別に、「ハイブリッドクラスA回路」を搭載!

なお、“TRAD”と付くモデルと通常モデルとでは、動作方式が異なっている。前者は「ハイブリッドクラスA回路」が搭載されていて、後者は「ハイスピードクラスAB回路」にて動作する。

ちなみにこの「ハイブリッドクラスA回路」とは、本来のクラスA回路に近づけて設計されていて、要はクラスA回路の良い点を取り入れながらもネガティブな要素は排除された「アークオーディオ」ならではの動作方式となっている。なお、動作方式を変更するのと同時に使用部品も見直されていて、超ハイエンドパーツが多々おごられている。そしてその変更箇所数は53にも及んでいるとのことだ。結果、性能的にも格段に向上されている。例えば高域特性は人間の可聴帯域の3倍以上の倍音までを再生可能だ。また400Hz以上の周波数の音の透明度も一層良化しているという。

ところで、ボディサイズは『4200SE-TRAD』のみ大きく(495mm×203mm×63.5mm)、それ以外の3機種は同一だ(393mm×203mm×63.5mm)。また4機種とも2Ω接続、そしてブリッジ接続にも対応する。

『SE シリーズ』は初登場してから15年ほどが経過しているが、今もなお定番ハイエンドパワーアンプの1つとして、多くの愛好家から求められ続けている。確かな上級パワーアンプを物色しているのなら、当シリーズの各機のチェックもぜひに。

《太田祥三》

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