独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は5月11日、北海道新幹線渡島トンネルの台場山工区(全長3500m)で3月22日に発生した地表面の陥没についての調査結果を明らかにした。
渡島トンネルは新函館北斗~新八雲(仮称)間に建設されている全長32.675kmの長大トンネルで、地下約50mに位置する台場山工区の新函館北斗方となる新青森起点156.179km(トンネル入口から約6.4km)の地点で土砂流入が発生。地表面の国有保安林で陥没が確認された。


陥没により地下の掘削現場では、累計約350立方mの土砂流入が推計されたが、4月19日には流入防止措置が完了している。
陥没箇所周辺が立入禁止になったため、鉄道・運輸機構ではドローンを使用しての定期的な地表監視を行なってきたが、5月10日に立入りが可能になったことから、改めて調査したところ、同日15時30分時点で、掘削停止位置の地表に直径約5m、深さ約4mの陥没を確認した。
これを受けて、今後は原因究明とともに、学識経験者からの助言も仰ぎながら、復旧計画の策定や施工方法の検討を進めていくとしており、現場の復旧までには相当な日数を要しそうだ。
