大阪ガスは2月14日、電気自動車(EV)による電気料金の削減、カーシェアリング、非常用電源活用のサービス実現に向けた実証を実験集合住宅「NEXT21」で開始したと発表した。
EVは一般的なガソリン車と比較すると初期費用が高額で、コストが普及のハードルになっている。自動車を購入しない若者も増えており、カーシェアリングの利用頻度は増加傾向にある。
同社では、これらの潮流を踏まえてEVを、ピークカットなどによる電気料金削減やカーシェアリング、非常用電源活用という3つのマルチユースサービスに活用することを目指す。
電気料金の削減は、同社が定置型蓄電池向けに開発した「電力需要」と「太陽光発電の発電量」をAIで予測する機能によってEVを用いたエネルギーマネジメントを効率的に実施して電気料金削減を図る。また、エネルギーマネジメントを行わない時間帯にはカーシェアリングに利用することで、収益獲得も図る。台風などの気象警報を基に事前に充電する機能によって停電時、EVからの電力供給を可能とする。
これらのマルチユースサービスの開発によってEVのモビリティ用途としての活用に加えて、蓄電池用途として活用することによる価値創出を目指す。
EVカーシェアリングは大阪ガスの子会社である大阪ガスオートサービスが運営してカーシェアリングに関する新たな知見の蓄積を目指す。